狭くて痛い―『血戦 ブラッドライン』

05 Movie

狭くて痛くて怖い映画が好きと言ってる人がいたのを思い出した。

本作は冒頭シーンをのぞきほぼ一つの屋敷内で展開される。
フィンランド産のバイオレンス犯罪映画。監督のイサ・ユシラが脚本・撮影・編集も兼ねているあたりからも低予算ぶりはうかがえる。

主人公が刑務所から出所するところから始まる。秘密クラブのドアマンを斡旋され早速仕事に赴くが、突如クラブが殺し屋たちに襲撃されスタッフや客が虐殺されていく。
何が起きてるのかもわからないまま巻き込まれた主人公は果たして生き延びることができるのか?

我らがヒロシニコフさんが当初は自身でDVDリリースを考えていたところ、出来が良いので配給会社に売り込み劇場公開にこぎつけたという一品だけのことはあり、とにかく血みどろ残酷シーンが満載。ぼくも映画館で観ながら一回「うわっ」っと声を出してしまった。

スーツ着てたらノワールってもんじゃねえだろと思いつつ、男性キャストが概ね太めのなか、ボス格の年長者たちの渋さが目を惹く。あと女性陣、とくに殺し屋の女性がクール。

クラブのDJシーンでフェーダーをぐいっと上げるように見えるけど、上げてるのはタンテのピッチコントローラーだったような気がする。
さらに殺戮中ずっとかかっていたレコードが殺戮の終了とともに終わって静かに針が上がる……というのはかっこよさげなんだけど、盤の端からアームが上がっていくように見えた。真ん中から端へと進むデトロイトテクノの特殊レコードだったんだろうか。そもそも普通DJ用ターンテーブルの針は自動では上がらないと思う。

お好きな人にはたいへん楽しめる映画なんじゃないでしょうか。ぼくはけっこう好きです!

映画 血戦 ブラッドライン Official website
4月18日(金)公開『血戦 ブラッドライン』公式サイト。「フィンランド史上、最も暴力的な映画」と評されたエクストリーム・ノワール 日本解禁!

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