ツアー人生今昔―『ロード・トゥ・メンフィス』

05 Movie

「W.C.ハンディ賞」のためにメンフィスに帰ってきたブルースマンたちを描くドキュメンタリー。これも「ブルース・ムービー・プロジェクト」のひとつである。

中心的な登場人物はBBキング、ロスコー・ジョーダン、ボビー・ラッシュ。

全国初の黒人専用ラジオ局ができたと聞いて、綿花農場で働いていたBBキングがメンフィスにやってくる。
レギュラー番組を勝ち取って人気が出てきたところでツアーに出る。これによって全国区での人気を確立していき、ブルースマンのビジネスモデルとなる。自分のバスを持っており、当時の運転手のインタヴューなんかも登場する。

ロスコーもかつてはメンフィスで大人気となったブルースピアニストであり、15歳でキャデラックを買うほどだったが、ブルース人気の凋落とともに引退。その後はクリーニング屋を営む。久々にメンフィスに戻っても、人々の反応はいまひとつ。

ボビー・ラッシュはやや年下で、いまでもツアーバスで昔ながらのドサまわりを続けている。一座を率いてファンキーでエンターテイニングなショーを展開していて、これは観に行くと楽しいだろうな。

かつての黒人街だった「ビールストリート」が取り壊され、観光地として再開発されていくのを惜しむ声や、サン・レコードのサム・フィリップスがエルヴィスのことで口論になる場面なんかも収録されている。

これでひとまず「ブルース・ムービー・プロジェクト」の7作のうち4作を観たことになる。ヴェンダースやイーストウッドの監督作も残ってることだし、残りも観ますかね。

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