情報量の多い号―『EL ZiNE vol.47』【149冊目】

03 Books

巻頭はNoNoNoの超ロングインタヴュー。一度活動休止するも復活してアルバムをリリース。しかしその後また活動休止に、という流れをたどったバンドだが、結成の経緯から一貫してドラマーのSK氏の熱意が印象に残る。その熱意と誠意からインタヴューも3万字超えという。Nödslaktへの熱い想い。

UK SUBS→EXPLOITEDと、UKHCのクロスオーバー移行期に活動していたベーシストがDeptford John Armitage。Exploitedの「Jesus is Dead」EPに参加。メタルの導入というのは80年代ハードコアの流れのひとつだったわけだが、当時の雰囲気など興味深い。

Just a moment...

同誌でインタビューアーとしてもよく名前を見かけるShooter氏のthe GEROSインタヴューも面白い。Teengenerateとかともちょっと違うシーンだと思うんだけど、本人的にはジャンルにはこだわらずに活動しているとのこと。というのはあくまで対バンという意味であって、自身のバンドの音についてはめちゃくちゃこだわりが強そうなところが良い。

メタルパンクの新鋭MILITARY SHADOWでは、インタビューアーのツトム氏(悲観レーベル)がメタルパンクに詳しくないのが逆に幸いして、メタルパンクと一口に言っても4種類くらいありますとメンバーによる解説が始まる。なにげにためになりました。

連載が続いているANTI CIMEXヒストリーではFaster Pussycatの影響があるという衝撃の発言。

フランスのDIYパンクシーンレポートは都市ごとに様々なバンドが紹介されていて大変な情報量である。コロナ禍以前に書かれたものなのでなくなったバンドもあるかもしれないということなのだが、それにしても貴重な記事だ。とくにフランスではリズムマシンを使ったパンクが他国に比べて多いという話が興味深い。

大越よしはるさんの連載コラムはBLUE OYSTER CULTのヒストリー。よく「ヘヴィメタルの元祖」みたいなことも言われるバンドだが、それはバロウズ由来で「ヘヴィメタル」という言葉を使用しただけで、むしろNYパンクに近いという話。初期作くらいはちゃんと聞かないとな。

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