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03 Books

手を変え品を変えー不破有紀『はじめてのゾンビ生活』【99冊目】

ゾンビものは最近も読んだけど、工夫のあるゾンビものはまだまだいろいろ出てきそうですね。 本書はラノベレーベルの電撃文庫から出ており、著者は本作がデビュー作とのこと。巻頭に行政が配っているようなパンフを模した「はじめてのゾンビ生活」というカラ...
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素材が大事ー上阪徹『職業、ブックライター。』【98冊目】

「ブックライター」というのは聞き慣れない職業名かもしれない。たぶんややネガティヴなイメージも込めて「ゴーストライター」という名称が一般的だろう。有名人とか成功者に話を聞いて、それを文章化して本の形に仕上げるという仕事である。「ゴーストライタ...
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観ないとー佐々木敦・浅山幹也『あなたは今、ホラー映画を視ていない』【96冊目】

文学フリマ東京40で購入。 佐々木敦と浅山幹也による対談「『ミシング・チャイルド・ビデオテープ』とその周辺」が巻頭に収録。近藤亮太監督の映画を足がかりとしたホラー映画談義。そもそも佐々木さんの『この映画を観ているのは誰か』で語られなかったこ...
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頭が下がる思いー『ビーナイスの本屋さん全出店記録2009-2025』【95冊目】

近年、多くのZINEイベントに出店しているひとり出版社・書店が「ビーナイスの本屋さん」である。その出店記録をまとめたのが本ペーパーだ。広げるとかなり大きい。 出版社「ビーナイス」として2013年に独立。2020年頃よりイベント出店を開始して...
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地元民読者の視点―青木淳悟『「耳すま」聖地巡礼記』【94冊目】

ぼくは聖蹟桜ヶ丘生まれ聖蹟桜ヶ丘育ちである。そして聖蹟桜ヶ丘といえばジブリ映画『耳をすませば』の舞台となっていることで何より有名だろう。さすがに昔の映画なので今とは(特に駅前は)だいぶ変わっているが、それでもちょっと歩けば映画の場面の痕跡と...
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自分向けではなかった―舘神龍彦『スマホとメモ帳を最強バディにしよう!』【93冊目】

Kindle Unlimitedにて。デジタル派に向けて紙の手帳の良さを伝えようというのがコンセプトなので、初心者向きというか、あまり知らない話は出てこないなという印象 変わってるのは、A6のノートを買ってきて自分で罫線やフォーマットを書き...
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ちょっと古かったかなー『サブスタック(Substack)の使い方』【92冊目】

note以外になにか有料のニュースレターでもやりたいなと思っているのだが、日本のサービス「TheLetter」には問い合わせをしても梨の礫。そのくせ「公式ニュースレター」とかいうメルマガだけは送られてくるうえに解除方法がわからないという状況...
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現代SFと「ポスト・ヒューマン」ー『台湾文学コレクション1 近未来短篇集』【91冊目】

台湾のSF短編8篇が収録されている。著者は世代等は様々だが、基本的に比較的新しい作品ばかりだ。 むかし台湾旅行に行く際に事前に台湾の小説を集中的に読んだことがあったのだが、その際に感じたのは、台湾という国の歴史やアイデンティティにまつわるも...
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こっちが先だった―『チャンスが広がるnoteの書きかた: 楽しく続けてフォロワー8000人!noteは事前準備が9割 わかるnote』【90冊目】

タイトルが長い…… Kindle Unlimited内藤みかのnoteノウハウ本をもう一冊。というか読んだ順番は逆だけどこちらが1冊目だった そもそも内容について迷いがありなかなか本格的にnoteを始められなかったこと電子書籍について書こう...
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本を通した精神史―松田行正『書物とデザイン』【89冊目】

松岡正剛のYouTubeでデザイナーの松田行正と喋っている回が大変おもしろかったのである。 松田行正といえば自身も出版社を立ち上げ、以上に凝った造りの本を年に一冊作っている(そしてその発売に絡めて毎年自分のバンドのライヴをやっている)という...