Apple TV+のお試しを利用していろいろと楽しんでいる。先日よりいくつか紹介しているが、いまはセス・ローゲンのコメディドラマ「ザ・スタジオ」を観ています。

ザ・スタジオを視聴 - Apple TV
セス・ローゲンが新任の映画スタジオ代表役で出演。一流セレブたちに認められようと躍起になりながら、会社からの要求と創作活動への情熱を両立し映画の存続と意義を守るべく、コンチネンタル・スタジオの同胞たちとともに奮闘する。
そんなAppleオリジナルでドラマ化されたSF小説が『マーダーボット・ダイアリー』である。とりあえず原作の上巻だけ読んだ。短編が二篇収録されている。

「マーダーボット」というのは語り手で、高度な戦闘能力を持つアンドロイドである。一人称は「弊機」。ですます調で、理屈っぽいが、感情もあり愛嬌のあるところがスタートレックのデータなんかを思わせる。趣味はドラマ鑑賞。
「弊機」は過去に何やら大量殺戮のような事件を起こしたようなのだが、その記憶は抹消されており、現在は保険会社の警備ユニットという仕事についている。高度なハッキング能力を持っており、自身をハッキングして会社からのコントロールからはずれているのだが、そこをうまく隠しながら働く日々。
そんな弊機がとある惑星調査隊の警備につく。楽な仕事かと思いきや、どうもちょいちょい妨害が入り、何やらきな臭い気配がする。
基本的には人の良い調査隊の学者たちだが、警備ユニットに敵意を持つ者も。基本的に人間との交流を苦手とする「弊機」だが、事態の推移とともに交流せざるをえなくなっていく。
「三体」を別格として、近年の翻訳SFではトップクラスに人気のあるシリーズもの。さすがに面白い。
基本的に「弊機」の語り口を楽しむ小説だが、クライマックスになるとド派手なアクションが展開され、このあたりは映像化されるとどうなるのか楽しみである。
ドラマも観たいけどまずは下巻だな。

マーダーボット・ダイアリー 〈上〉 - マーサ・ウェルズ/中原尚哉 訳|東京創元社
マーダーボット・ダイアリー 〈上〉 【第7回日本翻訳大賞受賞作】かつて重大事件を起こしたがその記憶を消されている人型警備ユニットの“弊機”は、密かに自らをハッキングして自由になったが、連続ドラマの視聴を趣味としつつ、保険会社の所有物として任...

マーダーボットを視聴 - Apple TV
ハイテク化が進んだ近未来、ある警備ユニット(アレクサンダー・スカルスガルド)が密かに自由意思を獲得した。その事実を隠すため、危険な惑星へ調査に行く科学者たちに、警備係として嫌々同行する。本当は連続ドラマに耽溺していたいのに…。
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