観ないとー佐々木敦・浅山幹也『あなたは今、ホラー映画を視ていない』【96冊目】

03 Books

文学フリマ東京40で購入。

佐々木敦と浅山幹也による対談「『ミシング・チャイルド・ビデオテープ』とその周辺」が巻頭に収録。
近藤亮太監督の映画を足がかりとしたホラー映画談義。
そもそも佐々木さんの『この映画を観ているのは誰か』で語られなかったこととして、映画における「パラフィクション」ということがあるという問題提起から始まる。
パラフィクションというのは佐々木さんの『あなたは今、この文章を読んでいる』で提唱された概念で、 登場人物が自分はフィクションの登場人物であることを自覚している「メタフィクション」をさらに読者に接続したものという感じだろうか。
それを映画に当てはめるとすると、登場人物観客に観られていることを自覚している=キャメラの存在を意識しているというのはフェイクドキュメンタリーが該当するのではないか。
といったことから、Jホラーにおけるを映さない(黒沢清)/映す(清水崇)という二項に対する第三項として『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』があるのではないかという話に展開していく。
そもそも当該作を観てないので急いで観なければと思いました。

ほか浅山論文2本「フェイクドキュメンタリーQ」「プレゼンス 存在」についてを収録。

ちなみにNOIZ NOIZ NOIZ #4にも佐々木敦さんと児玉美月さんによる映画時事対談が収録されているので併せてどうぞ!

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