AppleTVでドラマ化された人気シリーズ第一弾の下巻。
連作短編形式で、上下巻それぞれに2篇ずつが収録されている。時系列で並んでいて、最後はちゃんと上巻の1作目につながってくる(まあそりゃそうなるよな、という展開なのでこれについては「ネタバレ」には当たらないという判断です。カバー表4にも書いてあるし)。

収録作は「暴走プロトコル」「出口戦略の無謀」の2篇。
「暴走プロトコル」では、弊機がこっそり乗り込んでいた宇宙船が襲撃される。乗船していた一行のなかのペットロボット「ミキ」(気はいいがあまり頭はよくない)とのやりとりなども楽しい。
「弊機」は自身と異なり、人間と仲良くすることを目的とされたロボットのことを「ペットロボット」と呼んで見下している(上巻にも「セックスロボット」というのが出てきた)が、そんなミキに振り回され気味になりながら交流していく様子がいい。
「出口戦略の無謀」では、上巻からずっと出てきた悪徳企業の悪事の証拠を掴んだ弊機が、そのために危機に陥ったメンサー博士を救出に向かう。
相変わらず「弊機」の語り口が魅力的。それでいてクライマックスのアクションシーンにおける大立ち回りぶりもいよいよ楽しい。ということで、シリーズは続巻もあるが、ここまで読んだところでドラマを観ようかな。
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