03 Books

掌編の積み重ねで描き出すディストピア社会―ラヴァンヤ・ラクシュミナラヤン『頂点都市』【175冊目】

インドの作家によるディストピアSF。となるとカースト制度への風刺みたいなものになるのかなと安直に考えたのだが、むしろもっと幅広く現代社会への批判であった。 インドの都市ベンガルールは「頂点都市」として徹底した能力主義に基づく階級社会が形成さ...
03 Books

現代とは常識が違うとはいえ……プラトン『饗宴』【174冊目】

先日の『ゴルギアス』に続いて読んだプラトン。こちらも光文社古典新訳文庫の中澤務訳。『ゴルギアス』同様、kindle unlimitedで読めるのでありがたい。 かつて古代ギリシャでは長椅子に寝そべって飲み食いしながら議論を交わす「シンポシュ...
05 Movie

ヒーローのあり方を問う原点―『スーパー!』

『スーパーマン』の前に観ておこうということで、あちらの公開前に7月に観た。 主人公のフランクは冴えない太った中年男。ジャンキーだった過去のある妻がドラッグディーラーに連れられて家出をしてしまう。彼は一念発起してヒーローとなるべく、コミックを...
05 Movie

上手な実写化―『マーダーボット』

Apple TV+で視聴したドラマ。原作は先日読んだマーサ・ウェルズ『マーダーボット・ダイアリー』。原作本の上下巻に計四篇収録されていた中編のうち、最初の一編を全10話で実写化したものだ。 大筋は原作通り。あれはストーリーよりも語り口調が面...
03 Books

もちろん生き返る―『The Death of Superman』【173冊目】

どこかに閉じ込められていた怪物が地上に現れて、大暴れを始めるというところから始まる。破壊のみを目的とするかのごとく暴れ続ける怪物はいつしか「ドゥームズデイ」と呼ばれることになる。 ジャスティス・リーグの面々が立ち向かうがことごとくやらていく...
03 Books

書くことは多様である。だってそもそも世界は現に多様なのだから―佐々木敦『「書くこと」の哲学』【172冊め】

先日、分倍河原のマルジナリア書店で、小説家の池谷和浩さんと思考家の佐々木敦さんの対談イベントというのがあったので行ってきた。前者は佐々木さんが編集する文芸誌「ことばと」の新人賞受賞作家であり、また佐々木さんが渋谷で主宰する「ことばの学校」の...
02 Too Fast To Live Too Young To Die

2025/06/05(木)昔の手帳はたのしい

9時起床。頭痛昼食に野菜とベーコンのペペロンチーノ システム手帖欲が高まってきて、引き出しを漁ってバイブルサイズとM5を発掘した。M5のほうは2001年頃に使っていたもの。ニューヨークで行きたい場所の住所とかメモってある(本屋とかレコード屋...
02 Too Fast To Live Too Young To Die

2025/06/04(水)編集と回転数

9時起床、朝食のあと寝室の掃除をして、昨日登録した派遣サイトの情報を編集する。 昨日からいろいろと長嶋茂雄に関する記事が流れてくるが、自分としては長嶋に口説かれてもカープに残った緒方はやっぱ尊敬できるなあと思いました 午後は動画を編集してY...
03 Books

「全部読む」の醍醐味―『現代思想 2021年7月号 特集=和算の世界』【171冊目】

ここ3年ほど、ゲンロンカフェで年末に行われている斎藤哲也・山本貴光・吉川浩満による「人文書めった斬り!」イベントに参加している。毎月何百冊という単位で本を買う人たちがその年に出た「人文書」(ここではかなり広義)を振り返り、「大賞」を授与する...
02 Too Fast To Live Too Young To Die

2025/06/03(火)訃報とお祈りと寿司

手帳/ノート運用見直しを考える。 家具屋さんが来ると言うのでテレビの部屋を片付けたのだが、来ないことになった 昼食に・トムヤンクンラーメンを作る。昨日のトムヤム煮麺とほぼ同じである。麺が中華麺になったくらい。 レコードプレーヤーが動かなくな...