基準が……?―『ミステリマガジン 2025年4月号』【107冊目】

03 Books

特集は「21世紀翻訳ミステリベスト!」。アンケートによるランキング企画である。
今世紀に訳出されたもの(原書刊行年ではなく)という基準なので、本邦初紹介のクラシックミステリみたいなのも入っている。ジム・トンプソンの『ポップ1280』とかが入ってきちゃうとわけがわからないと苦言を呈しているコラムあったりした。これって原書基準縛りにするのは難しかったのかな。まあ投票の際に奥付とかをいちいち確認するのも大変か。
ぼくが読んでいるのはベスト20中7作(ところでシリーズものも基本的に一作ごとに投票対象になってるようなのに「ミレニアム」シリーズだけ1~3で一作扱いなのはなぜ?)。読んでないのはたくさんあるのでこれから読むのが楽しみである。

もう次の号も出てるからネタバレしちゃっていいだろうと思うんだけど、1位はアンソニー・ホロヴィッツ。ベスト50中に3作がランクイン。まあこの人の強さは予想通り。なんていうかミステリファンはこういうの好きだよねっていう感じ。(「◯◯ファンはこういうのが好き」というのがわりと自分の中でのテーマになっているところはあるので興味深くはある)。
ドン・ウィンズロウ『犬の力』がランクインしてたので思い出したのだが、先日YouTube番組「CINEMA 3×3」で『エミリア・ペレス』の話をした際に、この本の話をすればよかったかも。

特集以外ではいつも楽しみにしている華文ミステリ紹介連載はなんと麻耶雄嵩の「脱構築推理」オマージュ。
あと高殿円が男のスキンケアについての連載(というか、夫と息子)を始めていて、面白いしなんなら参考になるんだけど、なぜこれがミステリマガジンで?という気はする。

コメント

タイトルとURLをコピーしました