責任―『櫻井敦司読本』【108冊目】

03 Books

シンコーミュージックの「ROCK AND READ」誌に掲載された櫻井敦司のインタヴューをまとめたもの。2012年のバンド25周年から始まって2023年の『異空 -IZORA-』全曲解説まで。まあ『音楽と人』のやつに比べるとヴォリューム的に少ないのは仕方がないか。

雑誌の方針として作品や楽曲について細かく聞くような取材は基本的にしないということだったそうなんだけど(その後方針は変わった模様)、まあやっぱり面白いのは作品の話だったりはする。
本人インタヴューのほかにライターやヘアメイク、カメラマンなどのインタヴューパート、ライヴレポート記事の再録、交流のあったアーティストなどのインタヴューも掲載。
特にアーティストのインタヴューはわりと面白い。特に土屋昌巳。「自分で責任の取れることしか歌えない」と言っていたというのはすごいことだなと思った。
あと、cali≠gariの石井秀仁の指摘には膝を打った。初期から近年に至るまで、上手くはなってるんだけど印象が変わらないと。進化の過程で「なにかをつかんでしまって、そのつかんだものがあまり正しくなくて、変な方向に行ってしまうっていうこともあると思うんですよ。なにかコツをつかんだことによって、損なっていく部分というのが必ずあるから。でも櫻井さんはそういうところがまったくないんです」というのだけど、たしかにそうだなと。

ちなみに判ソフトカバーだと梱包が雑だと角が折れたりしやすので、これから買う人はAmazonじゃないほうがいいと思います

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