第1回に続き、第2回の受賞作品集も鑑賞。近藤亮太『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』の短編版もこちらに収録されている。これまた粒ぞろいなんだな。

収録作は以下の通り。
『絶叫する家』監督:比嘉光太郎
『笑顔の町』監督:小泉雄也
『The View』監督:中野滉人
『NEW GENERATION/新世代』監督:三重野広帆
『学校が嫌いだ』監督:奥田悠介
『いい人生』監督:川上颯太
『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』監督:近藤亮太
『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』は長編化する際に加わった要素と、短編の時点で既にあった要素を比較しながら興味深く観た(まあ概ね予想通りだった)。

第1回でも賞を取っていた三重野広帆による『NEW GENERATION/新世代』は複数の視点からひとつの物語を語るコメディ色の強い作品。なかなか野心的でいいと思う。

同じく第1回にも入っていた中野滉人の『The View』は、今回も前作と同じ部屋で完結。されどもう一捻りある感じで、どうせならこのまま同じ部屋で撮り続けてどこまで行けるか挑戦を続けてほしい。
異色だったのは『学校が嫌いだ』。はっきりとしたストーリーのないアートアニメ的な作品なんだが、何やら猛烈に負のエネルギーがある感じ。
『いい人生』も変わった作品。基本的には男を刺した女と刺された男のカップルを時系列を行ったり来たりして描いているのだが、いろいろと食い違いが生じたりして、難解ながらも魅力のある一本だ。
冒頭の2本『絶叫する家』と『笑顔の町』も、オーソドックスではあるがそれぞれにいい感じで嫌な感じを出せていてよくできていると思う。
近藤亮太を含めて第1回と顔ぶれが何人か被っているのが気になるところではある。それぞれにしっかりグレードアップはしてるものの、次回があるのだったらまた新しい顔ぶれが見られるといいなと思う。
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