スライが亡くなったので、そういえばドキュメンタリーがあったなと思ってU-NEXTで鑑賞したのだが、これが思わぬ珍品だった。

2015年作。Wikipediaによると同じ監督が2009年に「Coming Back For More」という映画を作っていたそうなのだけど、それに追加撮影をしたものなのかな。
インタヴューや資料映像などを用いてスライの半生を辿るパートと、監督が現在のスライに会おうと奮闘するパートが並行して映画は進む。半生のパートはまあ普通にまとまっているのだが、現在のパートが面白い。
かつてのメンバーやレコード会社のディレクターなど周辺への取材はどんどん進む一方で、スライは当時行方不明状態。現住所を突き止め、自宅へ突撃。とりあえず手紙をポストに入れたりしてなんとか会おうとするが全然会ってもらえない。

そんな中でめちゃくちゃ印象に残るのがオランダ人の双子(ちなみにオランダ製作の映画です。監督もオランダ人)。メンバーよりも詳しくあたかも見てきたかのように「このときのスライは……」とか喋ってるので誰かと思ったら単なるマニアだったという。

そうやって監督とマニア双子が『暴動』で使われたのと同じ機種のリズムボックスをeBayで買ってプレゼントしたりして、あの手この手でスライの機嫌を取ろうとする。後半ではその双子が大いに役に立つシーンが出てきてびっくりする場面もあり。

余談だがスライは度々逮捕されているのだが、ドラッグのほかに「養育費の未払い」というのがあったようだ。日本でも逮捕すればいいのにと思いました

コメント