DCコミックのTHE NEW 52の一貫としてスタートしたスワンプシングの新シリーズ第一巻であり、スコット・スナイダーがライターをつとめている。
ていうところまでで結構な説明が必要かな……。
まずDCコミックはアメコミの出版社である。日本ではなぜかアメコミ=マーベルみたいなイメージがありますが、バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマンなんかはDCコミックなのだ。
そしてそのDCコミック全部を巻き込んで一大ガラガラポン的にリブートして始まったのが「NEW 52」というシリーズである。
スワンプシングというのは最近はドラマになったりもしてるからある程度知られてるかもしれないけど、DCのヒーローの一人。不人気キャラだったのだがアラン・ムーアによるリブートで一躍大ヒットした。植物を自由に操る能力を持つ。

で、これはさすがに知られてると思うけどアメコミというのは分業制で、ざっくりいうとストーリーを作る「ライター」と絵を描く「アーティスト」というのがいる(実際には鉛筆で下書きする人、ペン入れする人、色を塗る人等々細かく分かれている)。
スコット・スナイダーはライターとしてマーベルとDCを股にかけて活躍している人(まあそういう人は多い。有名なライターはほぼ全員両方と仕事してるんじゃないかな)で、『梟の法廷』シリーズや『ラストナイト・オン・アース』などバットマンものの名作を手掛けている。
ということで、スコット・スナイダーによるスワンプシングの第一巻が本作だ。買ったおぼえがないのだけど、たしか友達にもらったんだったと思う(ありがとうございました)。
アートはヤニック・パケットという人で、邦訳されてるものだと『ワンダーウーマン:アースワン』というのがある。実のところNEW 52以降のアメコミってアートが苦手なのが多いんだけど(なんというかCGぽいツルツルしたやつ)、この人の絵は割と好きかも。
アラン・ムーア版の際に大幅に設定が変更されたはずなのだが、今回はそれもまたリセットされてる模様。主人公の元植物学者アレック・ホランドがスワンプシングになる――というところはばっさり省略、大火傷を追って一度死んだはずが生き返り、しかもスワンプシングとしての記憶も持って身を隠している。みたいなところから始まる。
謎の美女アビー・アーケインと出会い、その弟ウィリアムを救いにいくのだが、そこからGreen(植物)とRot(腐敗、でいいのかな)の巨大な闘いが展開されていく――のだと思うが、まあまだ第一巻なのでほんのイントロダクションだ。そもそもアレック・ホランドがスワンプシングになりすらしない。
ということで先は長そうなんだけど、どうしたもんかな……
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