ツェッテルカステン!―大塚あみ『# 100日チャレンジ 毎日連続100本アプリを作ったら人生が変わった』【132冊目】

03 Books

ビリギャルみたいなのを想像してたが全然違った

怠け者の大学生が授業中にchatGPTを使ってゲームを作っていたら教授に褒められて学会で発表をすることになる、というところから始まる。
それがきっかけで100日間毎日新しいプログラミングをするというチャレンジをSNSで始める。周囲から称賛されるが、本人は「努力」しているつもりはまったくない。
コロナ禍中にオンラインゲームやDiscordを通じて留学経験者レベルの英語力を身に付けてたりと、基本的に能力は高い人なのね。
それまではプログラミングの勉強は退屈だったが、chatGPTを使いながらだと楽しくできることもあり、ぐいぐい成長していく。教授たちからもさらに応援され、それをまた学会で発表することになったり就職にもつながる。ただし本人は就職にはめちゃくちゃ後ろ向きなところも面白い(奥付によればけっきょく就職したようだが)。

そもそも自動化することが好き、手を抜くための努力は惜しまないみたいな性格で、これってすごくプログラマー向きだなと思って読んでのだが、やはりそれを指摘される場面も出てきた。本人は褒められた行為ではないと思っていたので驚いていた。

ところどころで現れる世代感みたいなものも読みどころだと思う。

「書くことが苦手」という記述がしばしば出てくるのだが、この本の執筆にもやはりAIを活用したのだろうか。だとしたらそのあたりもさらに詳しく知りたい。刊行時のインタヴューとか探してみよう。

詳しく知りたいといえば、著者はかなりのメモ魔のようで、100日チャレンジについてもかなり詳しくメモを取っていた(それが論文や発表にも役立っている)のだが、その話で突然「ツェッテルカステン」が出てきたのでびっくりした。スマホのメモでツェッテルカステンをやってるらしいのだけど、そこのところもっとkwsk!

プログラミングについての内容は正直全然わからなかったのだけど、とても面白く読めた。そういう意味では『ガール・コード プログラミングで世界を変えた女子高生二人のほんとうのお話』にも近いものがあると思うので、よかったら合わせて読んでみてください!

ガール・コード プログラミングで世界を変えた女子高生二人のほんとうのお話 | ele-king
ガール・コード プログラミングで世界を変えた女子高生二人のほんとうのお話「タンポン・ラン」――このゲームを作ったことですべては始まった 生理タブーに挑戦! 『女の子は本当にピンクが好きなのか』の堀越英美訳で送る、ギークでパンクでフェミニスト...
<1/14新刊>『#100日チャレンジ 毎日連続100本アプリを作ったら人生が変わった』
ChatGPTに出会い、プログラミングに取り組んだら、海外論文が認められ、技術者として就職。Z世代の著者によるAI駆動型プログラミング学習探究記。

コメント

タイトルとURLをコピーしました